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いわしの豆知識

水産物部

【漢字「鰯」の由来】
 「魚偏に弱い」と書いてイワシと呼びます。イワシは鮮度落ちの非常に早い魚なのでこういう漢字を書くようです。

【イワシの仲間】
日本では、マイワシ、カタクチイワシ、ウルメイワシの3種類が食用として主に流通しています。
マイワシは体側に黒い斑点が7つあって、「ナナツボシ」という素敵な名前で呼ぶ地方もあります。
カタクチイワシは下あごが長いことからこの名前がついていますが、背中が黒くはっきりしているので、「背黒イワシ」とも呼ばれています。
ウルメイワシは旬の脂が乗っている時は、目の脂瞼という膜が発達し、目が潤んで見えるところからこの名前がついたようです。

【マイワシの一生】
マイワシ(太平洋系群)は2~3月ごろに太平洋南部の沿岸で親魚が産卵し、卵は黒潮に乗り房総沖まで北上しながら稚魚に成長します。
その後北上して三陸沖の遠洋で成魚になり、さらに南下して房総沖などで捕獲されます。

【イワシの旬】
春から秋にかけてよく取れ、今では一年中食べられる魚となっていますが、「入梅イワシ」と別名がつくほど梅雨時期のマイワシは脂が乗って美味になります。

【栄養素】
EPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコヘキサエン酸)を多く含むので、幼児からお年寄りまで全ての人々に食べてほしい食材です。
また、「泳ぐカルシウム」と呼ばれるほどにカルシウムも豊富で、煮干10gには牛乳200ml以上に相当するカルシウムが含まれています。

【美味しいイワシの見分け方】
1.目が白濁色ではなく、澄んでいる。
2.ウロコがついている。
3.排泄口が開いてなく、しまっている。
4.おなかにハリとツヤがあり、銀白色のもの。
5.全体にツヤがある。

【節分イワシ】
 節分にはイワシの頭を柊(ひいらぎ)の小枝に刺して少し火にかざしてから、家の戸口や門に飾る風習があります。
イワシは焼くと臭く、柊にはトゲがあり刺さると痛いので、邪気はその家の中に入るのを嫌がるという謂れがあり、「イワシの頭も信心から」という諺は、この風習からきているもののようです。
昔は全国的に行われていた風習のようですが、現在は関西地方を中心に残っているようです。

【資料提供:福井中央魚市㈱】