にっぽんの「すし」由来記

日本食の代表格といわれる「すし」ですが、ルーツをさぐると、日本生まれではないのです。東南アジアの山地に住む人が、川魚の保存用に考えついたのです。コメやアワなどの穀物に漬け込んだのが始まりです。
これが中国大陸に伝わり、「すし」は鮨や鮓の字が当てられまし役た。二千年も昔のこと。これが日本にやってきたのでしょう。わが国に古い文献(千二百年前の「践役令」)にも出てきます。延喜式(九二七年)には“なれずし”の製法が出ています。 一般に普及したのは江戸時代中期で江戸前いわゆる“握りずし”が誕生したのは、文化七年(千八百十年)本所に開店した華屋輿兵衛によるといわれています。
そして、各地には独特な材料で作られる “なれずし”“半なれずし” があります。


「すし」の美味しいたべかた

鮮なネタにおいしいシャリ(すし飯)があれば、美味しいのは当たり前。それはその通りですね。でも、もっと美味しく食べたいと思えばやっぱり食べ方があります。
昔は、屋台店で食べるのが一般的でしたから手でつまんで食べるのが“通”でしたが、現代はそうもいえません。ハシで食べるケースが増えています。すしを食べながら同時に刺身や料理をつまむことが多くなったからです。盛り込みずしの場合は、ハシの方が美味しく食べられます。ネタをはがしてしょうゆにつけて、再び元へ戻してなんてきたない食べ方は、いただけませんよ。
すしダネを下にしたまま口に入れて、一口か一口半で食べるのがコツです。舌は敏感ですからね。



「すし」の東西 味と形

ウナギやアナゴの開き方から、カンピョウの煮方まで、関東流のいわゆる「江戸前」と巻物を中心とした「関西ずし」には、いろいろな違いがあります。
風土と材料と食生活の違いが長い歴史の中で育んだ、それぞれに特色と個性のある「すし」ですから、食べる人の感性で選んでは如何ですか?

東の味 関東は“タチ”(カウンターで食べること)で握りものが多く、関西では巻物を中心にテーブルで一人前を食べるのが一般的特色です。
「いなりずし」を例にすると、関東は煮た油揚げを二つに切りすし飯を詰めて俵型にしますが、関西風は三角でお好みの具が入ります。どちらも“美味”です。

巻物は関西ずしには欠かせぬ大切なすしです。太巻、中巻、小巻、玉子巻、伊達巻などが伝統的なものです。関西で単に「巻ずし」といえばそれは太巻きのこと。いっぽう関東の巻物は細巻、太巻(大きさは関西の中巻)のの字巻きなどがあります。両者の大きな違いは、関東が焼いたのりを使うのにたいし関西は焼かずに使うことでしょう。アナゴは関東では背開きで煮ますが、関西では腹開きにして焼きます。柔らかく煮あげた江戸前の握りずしもおいしいですが、歯ごたえのある焼き加減の関西風のアナゴのバッテラも“美味”なのです。アナゴのだしを煮つめた“煮ツメ”をひとはけ塗ると一層食欲を刺激します。「すし」の東西“味”合戦ですね。
西の味

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